通信業界を目指している人の中には、こんな疑問を持つ人も多いと思います。
- 通信エンジニアって実際に何をしているの?
- 検証エンジニアってどんな仕事?
- きつい仕事なの?
私は大手通信会社で無線検証エンジニアとして働いていました。通信エンジニアは、IT業界でよく聞くネットワークエンジニアの一分野とも言えます。
この記事では、実体験をもとに以下の内容を紹介します。
- 通信エンジニアの仕事内容
- 検証エンジニアの1日の流れ
- 実際に使う技術・ツール
無線検証エンジニアとは
無線検証エンジニアは、ネットワークエンジニアの中でも通信インフラの試験・検証を専門とする職種です。具体的には、通信設備やネットワーク機能が正常に動作するかをラボ環境で確認します。
通信インフラは社会の重要な基盤。サービス開始前に問題がないかを確認する、「縁の下の力持ち」的な役割です。
主な目的は次の2つです。
- 新機能が正しく動作するか検証する
- 不具合がないか確認する
通信エンジニアの1日の仕事
検証エンジニアの仕事は、毎日同じことをこなすルーティンワークではありません。新しい機能の検証やトラブル対応によって、業務内容は日々変わります。
ある日の流れを具体的に紹介します。
🌅 朝:タスク確認
出社後は、その日の作業内容を確認します。
- チームのタスク確認
- 試験スケジュール確認
この作業は数分で終わることが多いです。
☀️ 午前:試験項目の作成
午前中は、試験設計が中心です。
- 試験シナリオの作成
- 試験手順書の作成
通信機能は複雑なため、「どうやって試験するか」を設計する作業は非常に重要です。
🌆 午後:試験・不具合対応
午後は複数の業務を並行して進めます。
- 不具合の調査・対応
- 自動試験の実行
- 要件定義書の作成
- 現地対応
状況によっては、トラブル対応が一日の大半を占めることもあります。
実際に行っていた技術業務
無線検証エンジニアの仕事で特に多いのがログ解析です。
トラブルが発生した際には、原因を特定するためにさまざまなログを確認します。
主な作業内容は次の通りです。
- ネットワークログ解析
- UEログ解析
- パケット解析
- 無線の切り分け試験
パケット解析には Wireshark というツールをよく使います。また、スマートフォンのログ解析では以下のツールも活用します。
- QXDM
- チップベンダー提供の解析ツール
これらの情報をもとに、通信トラブルの原因を絞り込んでいきます。
海外ベンダーとのやり取り
通信機器は海外メーカーが製造していることが多いため、海外ベンダーとの連携も重要な業務です。
主なやり取りの内容は以下の通りです。
- 不具合の調査依頼
- 技術的な問い合わせ
- インテグレーション対応
日常のやり取りは日本語が中心ですが、機能説明の会議では英語が使われることもありました(同時通訳が入るケースが多いです)。
印象に残っているトラブル
通信検証の現場では、大規模なトラブルに直面することもあります。
特に印象に残っているのは、ネットワークソフトウェア更新時の不具合です。あるアップデートで設定ミスが発生し、多くのスマートフォンで想定外の動作が起きました。
このような場合は、以下の手順で原因を特定していきます。
- ログ解析で現象を確認
- ベンダーに調査を依頼・調整
- 開発部へエスカレーション
通信インフラの仕事では、こうした大規模トラブルへの対応力も求められます。
まとめ
無線検証エンジニアの仕事は、技術力・問題解決力・調整力の三つが求められるやりがいのある仕事です。
スマートフォンの通信品質を陰で支える仕事なので、通信エンジニアやネットワークエンジニアを目指している人には、ぜひおすすめしたい職種です。
次の記事では、「通信エンジニアはやめとけ」と言われる理由について、実体験をもとに解説します。
筆者プロフィール
いっちー
大手通信会社にて無線検証エンジニアとして勤務。LTE / 5G ネットワークの検証業務やログ解析を担当。通信エンジニアのキャリアについて、実体験ベースで発信しています。

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